プリクラッシュセイフティ、ヒトの命を第一に考える航空機づくりから受け継いだ『交通事故をなくしたい』という熱い想い

『ヒトの命を第一に考える』という飛行機造りのDNAは、『クルマの安心を進化させたい』というエンジニアの想いとなってスバルのクルマ造りにしっかりと受け継がれました。

その究極が『交通事故をなくしたい』という強い想いです。

それを達成する為にスバルのエンジニア達は、ヒトの目と同じように前方の道路状況や障害物を区別して見る事ができるステレオカメラの開発に挑戦しました。

「アイサイト」は、開発のスタートから20年かけて実現します。

二つのカメラからの情報を扱うということや、クルマとは精度の桁が違う光学機器を生産ラインに乗せて量産するということが、非常に困難な問題となり、ステレオカメラによる運転支援システムの開発は、凍結しかけたこともありました。

しかし、レーダー等とは異なり、対象物の形や距離を正確に認識することができるステレオカメラの可能性を信じていたエンジニアは「予算はなくてもいい、紙とペンさえあれば開発は続けられる」と、あきらめずに挑戦しつづけたのです。

”事故をなくしたい”という開発者の強い想いと、生産現場や関連部門の協力によって、数々の困難を克服し、アイサイトは完成しました。

運転支援システムのパイオニアとなったアイサイトは、今も正確な認識性能や、ドライバーの意思に沿った自然な制御という部分でアドバンテージがあります。

その背景には、20年以上にわたって積み上げられてきた膨大な走行試験データの蓄積です。いざという時にはしっかりとクルマを制御し、ドライバーに違和感を与えない運転支援をするためには、航空機の開発と同様に、実際の交通環境の中を徹底して走ってデータを積み上げていかなければなりませんでした。

ドライバーの意思に近い自然な制御を追求して、スバルのエンジニアは日本だけでなく、世界各地において24時間、春夏秋冬あらゆる気象・環境条件の下でクルマを走らせ、今もアイサイトの性能を磨き続けています。

ステレオカメラの優れた認識性能と制御ソフト

レーダーとステレオカメラの決定的な違いは、ステレオカメラなら”前方にあるものが何か?”、”どんな距離にあるのか?”を瞬時に把握することができるということです。

レーダーは漠然と前方に”何かがある”ということは分かっても、それが壁なのかクルマなのかを正確に認識することができません。

スバルのエンジニアが、センサーとしてステレオカメラにこだわり続けたのもここに理由があります。

優れたカメラを開発し、さらに莫大な時間をかけてその制御を磨き続けてきたからこそ、信頼性が高くドライバーに違和感を与えない運転支援システムを完成させることができたのです。

実際の交通環境の中で違和感のない制御ができること

CM等で目にするプリクラッシュブレーキの画像は、広々とした空間でテストしています。

しかし現実は周囲には他車や歩行者、自転車、道路標識等、さまざまなものが混在しています。

スバルは、実際の交通環境の中を徹底して走って試験を繰り返し、誤認識、誤作動をなくすことに力を入れています。

クルマ側が警報を発したり運転に介入したりすることは、ドライバーが違和感を感じてしまうと機能をOFFにされてしまい、肝心な時にその性能を発揮することができないからです。

ただ、プリクラッシュセイフティ機能が付いているだけでなく、日常的にその機能をドライバーが使ってこそ、本来の役割を果たすことができるのです。

クルマをしっかり制御するシンメトリカルAWD

たとえば、アイサイトと同じシステムを別のクルマに搭載しても、スバル車と同様の性能を発揮することはできません。

アイサイトを搭載する際、開発陣は必ず搭載モデルを使って個別の走行試験を徹底的に繰り返し、その認識・制御機能を磨き込んでいます。

その背景にあるのは、シンメトリカルAWDの走行性能です。

アイサイトはステレオカメラの性格な認識性能とシンメトリカルAWDの優れた走破性能があってこそ成立しているのです。

事実!アイサイト搭載車は事故が減っている

2010年~2014年に日本国内で販売されたスバル車の人身事故件数の結果、アイサイト搭載車は非搭載車に対し、1万台あたりの事故件数が約6割減少しています。

特に車両同士の追突事故については約8割、対歩行者事故についても約5割減少しています。

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かなり事故のリスクを減らすことができますね。