アイサイトツーリングアシスト

WRXとレヴォーグの2017年改と同時に、これまでのアイサイトVer3が進化して新たにアイサイトツーリングアシストの機能が追加されました。簡単にいうと自動運転に近いシステムのことです。

機能の狙いは

アイサイトの「車線中央維持」の作動領域が従来の60km/h以上から0km/h以上の全車速へと拡大するとともに、先行車追従操舵機能が追加され、「全車速追従機能付クルーズコントロール」と組み合わせたのが「アイサイトツーリングアシスト」です。

低車速域でもハンドル、アクセル、ブレーキを自動制御して運転を支援することで、渋滞時などのドライバーの負担を減らし、疲労軽減を可能にしています。

ロングツーリングの快適性と安心感を大幅に高める、スバルならではのオリジナルシステムです。

作動条件

以下の条件を全て満たした状態でのみシステムが作動します。

  1. 全車速追従機能付クルーズコントロールがセットされている。
  2. レーンキープスイッチがONになっている。
  3. ステレオカメラが先行車、または車線を認識している。
  4. ドライバーがステアリング(ハンドル)を握っている。
  5. 直線または、緩いカーブを走行している。
  6. カスタマイズ機能でレーンキープ(中央維持+先行車追従)をONにしている。

優れた性能

先行車のふらつきに左右されない優れたトレース性

制御には先行車情報と車線情報の両方でおこなっています。このうち車線情報を優先するので、先行車がふらついていたとしても安定した走行ができます。

先行車が車線から外れている場合は、これまで通り車線情報のみで制御します。そして先行車が車線中央付近に復帰すると、再び制御対象として認識します。

車線が見えにくい時でもしっかり追従できる制度の高さ

雨天時や車線が擦れていて見えにくく車線情報が得られない場合は先行車情報をもとに操舵制御します。

ステレオカメラの高い精度によって、先行車の旋回に合わせてしっかりと追従できます。

木本壱成木本壱成

従来は両側の車線のみが見えている時に、車線中央維持が作動していたのですが、今回は左右両側の車線を認識して制御が始まった後は、左右どちらかの車線しか認識できなくなっても作動が継続するのがポイントです。そのため、キャンセルされる頻度が大幅に減って利便性が向上しました。

他銘の類似システムと比較

  1. アイサイトツーリングアシスト

    クルマ1

    ◎渋滞時も安定してキープ

    〇急な操舵制御がない

    〇作動率が高い

  2.   

  3. ドライブパイロット

    クルマ2

    ◎ハンドルの動きがスムーズ

    〇作動率が高い

    ✕渋滞時にふらつくことがある

  4.   

  5. プロパイロット

    クルマ3

    〇自動運転トレースを認知させた

    ✕ハンドルが常に余分に動き安定感がない

    ✕作動率が低い



アイサイトツーリングアシストは安全・安心・使えるの全てで高い性能を発揮しています。

仕様比較

アイサイト プロパイロット ドライブパイロット
システム方式
ステレオカメラ
単眼カメラ
ステレオカメラ+レーダーセンサー
車速
0km/h~120km/h
0km/h~100km/h
0km/h~200km/h
認識方式
先行車(低速域)・車線
車線
先行車・車線
停止後の発進許可
〇(3秒以内)
〇(3秒以内)
〇(一般道3秒以内・高速道30秒以内)



木本壱成木本壱成

アイサイトツーリングアシストの他銘に対するアドバンテージは信頼性と実用性の高さにあります。先行車と車線の2つの情報をもとに制御しているので、先行車で見えにくくなる渋滞時にもしっかりと作動します。ドライバーにとって大きな負担となる渋滞も安心・快適に運転できます。